トップメッセージ

代表取締役会長 斎藤 敬

会社の創業からお聞きします。
戦後まもなく、1946年に製材工場を中心として「東北木材工業株式会社」を設立しました。その後、新建材が登場し、急速に普及しました。そこで木材ではなく、工業製品である新建材を販売する会社に業態が変化していきました。
「トーモク」と社名を改称したのが1990年ですね。
それ以前から建材メーカーさんからは「トーモクさん」と呼ばれていましたので、それを社名に使ってしまおうということでした。もう1点は「東北木材工業」という社名と業務内容が乖離していたこともあり、製材工場も止めてしまいました。
社業の在り方や役割について、どのようにお考えでしょうか。
仕事を通して地域の人々に貢献したい、お役に立ちたいということですね。当社でしか扱っていないものはほとんどありません。他の建材屋さんも同じ製品を販売しています。そこで我々の存在価値をいかに高めるかが大事だと思います。無数にある製品の中から我々がまず製品を選んで提案するわけです。ユーザーさんは何を望んでいるのか。この地域は何が合っているのか。そして我々の販売先である工務店さんや建設会社さんは何 を必要とするのか。我々が予め一生懸命勉強して、的確な製品を提供させていただく。それが我々の存在価値を高めることになると思います。
社員に求めるビジネスマインドについてお聞かせください。
営業会社ですので、売上と利益を確保し、経常利益を上げていくのは、目先の目標になりますが、個々の社員はそればかり考えて仕事をやるものではないんですね。それは経営者が考えることで、社員は自分の役割を全うすることが基本だと思います。その根底には「お客様に貢献したい」「お世話になった地域に恩返しをしたい」ということを念頭に仕事に取り組むことが大事ではないでしょうか。
トーモクの社風についてはどのようにお考えですか。
堅実で誠実でおとなしくて真面目です。元気が良くて攻撃的な部分は足りないと思っていますので、これからの社員にはアクティブな要素も期待しています。
業界の「オンリーワン」となるために、トーモクに必要なのはどのようなことですか。
住宅や資材は、毎年のように制度や法律が変わり、建築の方法も変わっていくんです。また、省エネ基準のように行政指導があり、国の方針によって様々な仕組みが変化し、製品も質的向上が図られます。それらにスムーズに対応しなければなりません。地域の小規模な工務店さんは現場の仕事は一生懸命されていますが、そういう情報をキャッチし、対応していくのは現実的に難しいところがあります。それに代わってトーモクの社員が 勉強し、工務店さんをフォローするように心がけています。でも、これでゴールということはありません。つねに新たな情報を追いかけていかなくてはなりません。
社内勉強会は頻繁に開催されているのですか。
実はですね、ここ5年ほどは少なくなりました。これは反省をしておりまして、やはり多方面にわたって勉強する機会を増やしていきたいと思っています。メーカーさんの商品研修は必須ですから、つねに参加しています。改まってこの組織を考えてみようとか、経営者や幹部社員は何をすべきかとか、それからマナーや言葉遣いなどの研修は定期的に実施しないと効果が薄れてしまうと思いますね。商品や制度は変化のスピードが早いの で、優先的に取り組んできましたが、それ以外の組織論とかマネジメント研修などは、少々マンネリ化してしまったので、新たな取組みを検討しているところです。
会長の経営ビジョンをお聞かせください。
当社は福島県内を中心に、栃木県、茨城県まで、6つの営業拠点があります。いずれも地域の人たちが社員として勤務しています。販売先である工務店さん、建設会社さんも地域の業者さんですね。そして、家を建てたり、リフォームをされるのも地域の皆様です。すべてが「地域」なんですね。そのおかげで、70年に及ぶ社歴を重ねることができましたので、地域に対する恩返しをしたいという想いがあります。おかげさまで土地があり、建物があり、社員がおり、当社を記憶していただいている地域のお客様がたくさんいらっしゃいます。その方々に、仕事を通してご恩返しをしたいと考えています。
最後に会長の座右の銘をお聞かせください。
「信頼」です。信頼をしなければ何もできません。似て異なる「信用」という言葉がありますが、「信用」というのは取引関係で使われるイメージがあります。「信用」の前に必要なのが人間対人間の「信頼」ですね。もちろん「信用」も大事です。結果として「信用」がなければ仕事はできませんから。性格が違ったり、個性が違ったり、考え方の違いというのもありますが、人間としての「信頼」が基本ですね。さらに「信頼」の前には「信念」もありますね。「俺の信念はこうだ!!」と大上段に構えなくても、その人から自然に滲み出てくるものがありますね、それを「信頼」するということですね。

代表取締役社長 大野 康雄

社長が入社されたのはいつですか。
大学卒業後、1976年4月に入社しました。トーモクでは2人目の新卒入社でした。
最初の配属はどちらでしたか。
入社当時の営業拠点は郡山に2ヵ所と白河で計3ヵ所、社員は約25名ほどでした。私は営業職として郡山に勤務しました。新規開拓が中心で、メーカーさんと同行して工務店回りをしました。1人では訪問しにくいところでも、メーカーさんと一緒だと顔を出すことができました。経験もないし、まだまだ度胸が足りなかった時期ですからね。今のように断熱基準など、いろいろと厳しい時代ではなかったですが、断熱材1本売るのも大変でした。断熱材メーカーさんとは随分同行したような記憶がありますね。
入社当時のトーモクはどのような商品を取扱っていましたか。
主力商品は床材とか、壁材とか、板もの中心でした。例えば「プリント合板」など、もう見ることもないような商品を扱っていました。当時は商品の種類が非常に少なかったですね。あのような商品構成で売上げを確保してきたのは、いま考えると不思議ですね。私の入社後、しばらくして、下駄箱が取扱商品になりました。当時は大工さんが現場で作るか、家具屋さんから買ってくるのが一般的でしたから、我々のルートから下駄箱を仕入れるのは珍しいケースでした。
1980年代からトーモクの成長期になるわけですが。
1980年代から90年代にかけて商材がドンドン増えまして、それに伴って事業機会が広がっていきました。須賀川営業所、いわき営業所(現・いわき支店)が誕生し、さらに那須営業所と水戸営業所も開設しました。取引先は住宅メーカーよりも地域に密着した工務店様、建築会社様です。工務店様が取扱う設備機器を供給する仕事です。これは現在まで変わっていません。
社長が入社された頃と現在の営業スタイルは変わりましたか。
今は施主様を意識した営業ですよね。以前は施主様をそれほど意識していなかったように思います。というのは、現在の取扱商品はキッチンやバスユニット、収納など、表面に現れるものが多いですよね。設備機器メーカーさんも機能やデザインをアピールすることに力を入れています。また、いかに快適・安全・便利に暮らしていただくかというところもPRしていますから、我々もそれに対応していくことになります。
工務店さんからのリクエストも細分化されているようですね。
仕事上の相談を工務店さんから持ちかけられるのは営業としてはありがたいことですよね。わが社の営業は、施主様のことを一生懸命考えて、自分だったらこれを使いたいというものを奨めているところがいいところですね。社員にアンケートを取ったことがありますが、例えばキッチンならば価格に上中下がありますが、ランク別にどこのメーカーを奨めるかについて質問しました。そのアンケートの最後に自分の家だったら、これを使いたいというものを工務店様、建築会社様に奨めています。利益率の高いものではなくて。この考え方はいいなと思いました。
商品自体に惚れ込まないとなかなかお奨めできないしにくいかもしれませんね。
そうですね。
「介護のトーモクひまわり」の立ち上げは今から何年前ですか。
平成11年に設立しましたが、私が関わったのは平成18年からですね。その頃は福祉用具の販売とレンタルのみでした。その翌年からデイサービス事業を始めました。
介護事業はまったくの異業種になるわけですが。
地域のお客様のために、みんな真面目に仕事をしているものですから、トーモクに人が集まってきたんですね。「訪問介護をやったらどうか」「デイサービスをやったらどうか」など、知識のある人の意見を取り入れて事業を拡充しました。
今は完全に家を建てる時点から先々のことまで考えて介護的な要素が高い家づくりも普及していますよね。
介護保険の中に「住宅改修」というのがあります。介護保険を使っている人で20万円までならば本人負担は1割だけで、残りは介護保険から費用を出すという制度です。トーモクでも「住宅改修」を多少取扱っています。
会社のテーマである「地域貢献」についてはどのようなお考えをお持ちですか。
介護の仕事に携わると、地域の人と社員が接する機会が増えるわけですね。すると家族が「デイサービスに通っている」「ベッドや車椅子を借りている」などが話題として良く出てきます。これはトーモクやトーモクひまわりが地域に融け込んでいる証拠ですね。裏を返せば、さらに真面目にやらなければと思います。
これからのビジョンについてお話しください。
前向きな考えを持った社員が多く、意欲的に仕事に臨んでくれていると思います。そうした社員たちにキチンと応えられる仕組みを作っていかなければならないと思います。不動産事業はさらに充実させたいですね。不動産に積極的に取り組むことは国の方針と一致し、現在クローズアップされている「空き家問題」の対策のひとつになりますから。しかも取引関係にある工務店さんからも不動産事業は歓迎されているようです。土地 情報の提供など、相互にメリットが生まれますから。
座右の銘をお聞かせください。
「仕事、働きぶりでライバルに差をつけよ」というフレーズが好きです。「働きぶり」という言葉は少々説明が必要ですが。同じ仕事をするにしても「お客様に負荷をかけないように明快で手際よく」ということでしょうか。お客様に好感を持ってもらえるような「働きぶり」を続ければ、自然と仕事はその担当者に集まってくると思います。